教員の給与明細に記載されている短期掛金について

最終更新日時: 2022年2月23日

教員は共済組合に加入していますが、公立・私立問わず、給与明細において
 
短期掛金
 
という言葉を目にします。
 
そもそも、民間の会社は共済組合という団体ではなく、各企業の団体組合等に加入するわけですが、公立教員をはじめとした公務員においては加入している組合が異なるため、給与明細に記載されている言葉も異なってきます。
 
今回は、
 
「短期掛金」
 
がどのようなものなのか?について見ていきます。
 
なお、似たような表現で長期掛金という言葉もありますが、今回は短期掛金を中心に取り上げます。
 

共済組合の短期給付事業について

 
まず、短期掛金を知る前に、共済組合における事業の1つとして、
 
短期給付事業
 
というものがあります。
 
これは、組合員や被扶養者が病気や怪我、出産等によって組合員が被る経済的な負担を補填したり、軽減したりする事業のことを言います。
 
具体的には、
 
・保険給付(療養の給付や高額療養費等)
 
・休業給付(傷病手当金等)
 
・災害給付(災害見舞金等)
 
があげられます。
 
この点については、以前こちらの記事にまとめていますのであわせてご覧くださいね↓
 

共済組合の短期掛金とは?

では、上記を念頭に共済組合に加入している教員の給与明細を見てみると
 
「短期掛金」
 
という言葉が記載されています。
 
この短期掛金というのは、一言でいうと
 
健康保険料
 
の事を指しています。
 
各自治体によって記載方法が異なるため、短期掛金の横に、
 
「健保」
 
等の言葉が並べられている場合もあります。
 
民間の会社に勤めていれば、給与明細の中に、
 
健康保険
 
という言葉が書かれているため分かりやすいですが、短期掛金だと健康保険料という言葉が出てこないためこれを機会に押さえておいて下さいね!

短期という意味について

「短期給付」
 
「短期掛金」
 
など、なぜ「短期」という言葉を使うのか?というと、
 
「給付を行う場合、毎年度ほぼ一定であり変動の差が大きくないと予想されるため、単年度ごとに収支の均衡を図るように計画することが適当と考えられており、給付に要する費用(つまり掛金)においては一年ごとに算定する必要があるため」(公立学校共済組合HPより)
 
と説明されています。
 
上記のような年間における変動の差が小さい意味合いを加味して、短期という言葉使われているということになります。

その他の天引きされる表現について

給与明細に記載されている掛金という言葉を見ていくと短期掛金に似た長期掛金や介護掛金等があります。
 
例えば、
 
長期掛金(厚生年金・年金払い退職給付掛金)
 
・介護掛金
 
・所得税
 
・住民税
 
など、何のための支出なのか?という点が分かりやいものもあれば、短期掛金や長期掛金のような表現になっているものもあります。
 
短期や長期といった言葉遣いをするため、やはり一般の会社員が見る給与明細よりは分かりづらい表現と言えます。
 
短期や長期といった言葉だけでは何のための費用か?という点が単語の中に示されていないので、ライフプランのご相談等でもあがることが多いんですね。
 
自治体によっては、横に「健保」や「年金」という言葉が並列されていて分かりやすいものもありますが、短期や長期だけではやはり分かりづらいです。
 
今後、教員として働いていくうえで給与明細を見ることは欠かせないことなので、特徴的な短期掛金や長期掛金等とそれぞれ区別して押さえておく必要があります。

掛金率が変動する場合は注意!

今回取り上げる短期掛金については、あらかじめ算出方法が定められています。
 
その算出方法というのは、
 
・標準報酬の月額×掛金率=掛金等(円位未満切捨て)
 
 
・標準期末手当等の額×掛金率=掛金等(円位未満切捨て)
 
となっています。
 
短期掛金において掛金率というものが定められていますが、これは一定ではなく年々掛金率は変動があります。
 
特に、近年は高齢化もあり社会保障費の負担が増えていることから掛金率は増加傾向にあります。
 
つまり、掛金率が増えると給与から引かれる短期掛金も増えて差し引かれることから、結果的に給与における手取りが減ることにつながるわけです。
 
汗水たらして働いた給与の手取りが目に見えない所でこっそり引かれていたら嫌ですよね。
 
そのため、共済組合から逐次案内されている掛金率は常に見ておくようにしておきましょう!

まとめ

今回は、短期給付における掛金について見ていきました。
 
この表現は共済組合ならではであり、このまま読むと何を指しているのか分からないと言う状況と言えます。
 
大事な給与から毎月差し引かれるとても重要な費用ですから、共済組合においては今回のような短期掛金という表現を使んだなという点をぜひ押さえておいて下さいね!
 
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