最終更新日時: 2024年6月9日
預金保険制度というのをご存知ですか?
金融機関が破綻した際のセーフティーネットのような制度ですが、
この制度がどのような仕組みであり、どのような金融商品を対象にしているのか、具体的に知っている方は少ないかもしれません。
教員は普段多忙なため、預貯金の額を詳しく把握できていないというケースも多いです。
この預金保険制度があることで、我々は安心して金融機関に資産を預けることが出来ているので、
今回は、万が一の際の預金を守ってくれる預金保険制度について詳しく見ていきます。
目次
預金保険制度とは?
預金保険制度とは、金融機関が破綻した際に、預金者を保護する目的で設けられた制度になります。
この制度があることで、万が一、銀行が破綻しても、預けているお金については
「預金保険機構」
という運営団体によって保障されているんですね。
金融機関が破綻した場合に、預金保険制度に基づいて預金保険機構が預金者に対して、直接保険金として支払うことになります。
このことを、
「ペイオフ」
といい、このワードについては聞いたことがある方もいらっしゃると思います。
もちろん、この制度を利用するにあたっては、特段、手続きをする必要はなく、誰しもが利用することが出来ます。
対象となる金融機関について
しかし、利用している金融機関によってこの制度を利用できるか否かが決まっています。
対象となる金融機関というのは、主に、
・邦銀の国内にある店舗
・信用金庫や信用組合、労働金庫
・日本に本店がある外国銀行の子会社
などです。
反対に、保護の対象となっていない金融機関として、
・邦銀の海外にある店舗
・政府系の金融機関
・保険会社や証券会社(これらについては後述します)
・外国銀行の在日支店
などがあげられます。
基本的に、教員については外国の銀行を利用する機会といったものは基本的にないでしょうから、上記の点については何も問題はないでしょう。
対象となる金融商品について
次に、保護の対象となる金融商品についてですが、主に、
・預貯金
・当座預金
・定期積立金
などがあげられます。
反対に、保護対象外となっているものとして、
・外貨預金
・無記名の定期預金証書
などがあげられます。
昨今はネットを利用した資産管理が急速に広まっていることもあり、ネット銀行を利用している方も多いと思います。
その場合、預貯金であれば大丈夫ですが、多様な金融商品にも手を出しやすいことから、上記のような外貨預金等は保護の対象になっていない点は注意しておく必要があります。
基本的には、銀行に預貯金があれば保護対象となるので、その他、特別な金融商品を購入している場合は、個別に確認しておくと良いですね。
なお、ネット銀行に関しては、以前別の記事にまとめたものがありますので、あわせてご覧くださいね↓
保護対象とはなるものの保障上限額がある
預金保険制度の対象となった場合でも、保護の対象となる上限額が定められています。
その上限額は、
「1,000万円まで(とその利息も)」
となっているため、一部の銀行に全て預貯金をしており、なおかつ、数千万円といった高額預金の場合は、
他の金融機関への預金も検討するなど、リスク分散をすることも重要になります。
もちろん、現代において、銀行等が破綻するという現象は考えにくいですが、以前のように、銀行も収益をあげる構図が難しくなり、
利ざやを稼ぎにくい時代であるため、銀行同士の合併等の増加は十分考えられます。
合併しても大丈夫なんだけど・・・
合併しても、預金については1,000万円とその利息に関する保障は変わりませんが、
複数行に預金を持っていて、なおかつ、その複数行同士が合併した場合は注意が必要になります。
例えば、A銀行に1,000万円、B銀行に1,000万円の預貯金を持っていて、その銀行同士が合併した場合、
預金の保護対象の上限額はどうなるのか?ということですが、
これは、現在の特例措置として、
「1年間のみ両行合わせた2,000万円とその利息まで」
となっています。
合併後1年間のみとなっているため、1年が過ぎると、保障の対象となる上限額としては、原則に基づいて、
「1,000万円まで(とその利息も)」
となります。
あまりないケースではありますが、預貯金は近場の銀行という方も多く、合併等も近場の銀行同士ということも十分考えられるので、
上記のようなケースは頭に入れておくと良いでしょう。
保険や証券はどうすればいい?保護される?
預貯金以外のもので、
「保険や株式等の証券についてはどうなるの?」
と疑問になる方も多いと思いますが、
どちらもセーフティーネットはありますので、その存在は知っておくと安心でしょう。
例えば、保険であれば、生命保険・損害保険契約者保護機構という運営団体により保護され、
証券であれば、投資者保護基金という団体で補償されます。
会社の破綻というのは、存在する以上、ゼロリスクとはならないため、預けている金融機関の財務状態なども定期的に把握しておくと安心ですね。
まとめ
今回は、預金保険制度についてみていきました。
基本的には、起こりにくい事象ではあるものの、万が一を想定することは、それに対する事前予防策を取ることも可能になります。
教員については、口座を管理する暇があまりないことから、時間がある際に、資産管理の見直しはしておいた方が良いでしょう。
多額の金融資産を持っている方にとってみれば、1,000万円までしか保障されないということを考えるとやはり一定のリスクになります。
ですので、例えば、数千万円の預貯金があるという方であれば、一つの金融機関に預けておくより、
様々な金融機関(銀行や証券等)を上手く分散して使い分けていくとリスクヘッジにつながっていきます。
この機会にぜひ、所持している預貯金の見直しをしておいて下さいね!
下記のメルマガでも詳しくお伝えしています↓