最終更新日時: 2024年6月9日
教員の年金と言えば、以前は共済年金でしたが、
現在では、平成27年10月より厚生年金に統一化されました。
統一化されたことにより、以前ほど多く年金がもらえる事が出来なくなったわけですが、
将来を見据えた上で、教員の年金はこのまま受け取るだけで大丈夫なのでしょうか?
減る分、何か対策をした方が良いのか、老後に備える方法も含めて考えてみます。
目次
共済年金から厚生年金へ
以前は共済年金として受給していましたが、官民是正の声もあり、
平成27年からは教員を含めた公務員は全て厚生年金へ統一されました。
是正の声があるという事は、共済年金の方が厚生年金より上乗せ分をもらえる、いわゆる、
「職域加算」
というものがあったため、老後にもらえる年金額が多かったんですね。
そもそも、この職域加算が存在していた理由は、一般企業にある企業年金のような仕組みが公務員に無かったため、
それ相応の仕組みを取り入れたのが職域加算でした。
しかし、一般企業における企業年金は大企業がほとんどで、中小企業にはなく、企業勤め全ての人に当てはまる話ではなかったんです。
しかも、職域加算を公的年金に組み入れたことにより、より一層公務員の年金は優遇されるという格差が生まれてしまい、
それが官民是正の声につながったということですね。
どのように変わった?
このように、共済年金から厚生年金へ統一化されたわけですが、
内容としては、この職域加算が完全に廃止されたのではなく、
「年金払い退職給付」
という形で残っています。
つまり、この職域加算自体は廃止されたものの、上乗せ部分を減額して、制度としては残しているのが実態なんです。
それでも不安?自助努力のより一層の必要性!
制度しては、上乗せ年金の一部減額のようなものですが、
職域加算自体がなくなったこともあり、以前よりは年金受給額も低くなっているのが現状です。
しかも、公的年金制度の維持に対しても不安視される声も多いため、
公的年金のもらえる受給額も減るイメージで考えた方が良いです。
ですので、年金に対する自助努力の必要性は年々高まっているという事が言えますね。
減る分への備え方とは?
先日は、金融庁の2,000万円報告問題もありましたが、
結局のところ、公的年金だけに頼るのではなく、みな自助努力をして、将来の年金は各自で備えて欲しいということを言ってるんですね。
ですから、私たちは、厚生年金をはじめとした公的年金を軸に、それにプラスαで年金をもらえる仕組み作りをしなければなりません。
以下、そのプラスαのためにできる方法を2つ取り上げていますので、
比較しつつ考えてみて下さい。
個人年金保険について
公的年金にプラスして、別途将来のために年金を備える事を、
「私的年金」
といいますが、そのツールとして、多くの人は、
「個人年金保険」
を使っていました。
保険に加入する事で、運用してもらって、将来受け取る年金を増やして備えるという方法ですが、
この方法は、個人年金保険の運用利率が年々低下してきているため、メリット自体も少なくなってきています。
だから外貨建て保険を勧める?
そういった、運用利率の低下により、現在は、
「外貨建てによる個人年金保険」
というものを、金融機関は勧めることが多くなってきています。
外貨建て保険は、手数料が割高など、目に見えないリスクが多くあり、
そのようなリスクを承知で加入する分には良いですが、
運用利率の良さだけに惹かれて加入するのは、後々の後悔につながってしまいます。
将来の自分の年金原資になるものですので、大切な年金資金である事を踏まえて、検討する際は十分注意しましょう!
総合的にイデコが良い
上記個人年金保険を見てきましたが、やはりトータルで見ると、
「確定拠出年金」
つまり、
「イデコ」
による備えが一番メリットが大きいです。
理由は、掛け金に応じた節税効果を得られるという点と、
投資信託や定期預金等を織り交ぜて長期で積立てをしつつ、私的年金として備える事ができるという点です。
このイデコについては、以前も記事で取り上げていますので、
こちらの記事でご確認下さいね!
まとめ
今回は、教員の将来における年金事情とそれに対する対策を考えてきました。
今回は年金だけを取り上げたわけですが、実は教員の退職金も年々減ってきているのが実状です。
そういった老後に向けた資産作りを考える上では、以前より考える必要性が高くなっているということが言え、
何より、公的年金制度への信頼感が弱くなってきているのも拍車をかけています。
私たちは、公的年金だけに頼るのをやめ、働いた分を別途私的年金として備えておくことが、外部環境に左右されない一番の方法であり、
それが、真の自助努力となるという事です。
先日の問題により、イデコへの問い合わせが増えたという報道もありますので、
私的年金の仕組み作りを始めていない方は、早めに取り組みましょう!
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