頭金に個人年金保険やNISA等の解約金を充ててもいい?教員も注意!

最終更新日時: 2024年6月9日

こんにちは。

ファイナンシャルプランナーの山下です。

住宅ローンを組む際に必ず考える事と言えば

頭金

ですね。

この頭金をどのように工面するか悩んでる方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?

特に将来の資産形成で別途積み立てをしている分を充てても良いのか?などですね。

今回はそのような点を中心に見ていきます。

住宅ローンの頭金はとても大事

住宅ローンを組む際に頭金を用意する事のメリットは

返済総額が下がる

事です。

例えば、

・借入金額が多い

・借入期間が長い

ほど、それに伴う借入金利が大きくなり、結果的に返済総額が多くなるということですね。

住宅ローン3000万円で組んだ場合、

・借入利率1%

・借入期間30年

とすると、利息だけで約450万円近く発生する事から(計算方法は割愛)、これに頭金500万を用意して住宅ローンの借入金額を2500万にすることで、上記の前提条件を同じにすると400万円を切る利息額まで下がります。

実に100万円近くの利息カットに繋がるわけですね。

頭金を少しでも用意してローンの金額を出来る限り引き下げることで発生する支払利息も減り、結果的に返済総額も下がるという事が言えます。

購入前から逆算して積み立てること

じゃあこの頭金をどのように用意するか?というと、本来であれば購入計画の年度をイメージしてその年月までに逆算して積み立てていくことが一番の方法です。

「今年家(マンション)を買おう!」

と突然に決まることもあるかもしれませんが、極力大きな買い物というのは年月をかけてじっくり計画を立てることが重要です。

ライフプランを作る事でその辺りを可視化できますが、一般的には何となく決めて何となく買う流れを作るという方の方が多いかもしれません。

そういう場合でも計画日数が足りないという事であれば、少なくとも今ある貯蓄を頭金として充当する事を考える必要があります。

目安としては住宅購入価格の1〜2割前後ですね。

3000万円の価格であれば、300万〜600万前後あれば、少しでも借入額を下げることに繋がります。

支給されるボーナスも考慮しておく

もちろん、教員の場合であれば年に二回ボーナス支給日が決まってるため、そのボーナスを念頭にして使わないで充当する用意をしておくと購入計画もスムーズにいきます。

年に二回しかないですが、一回あたりの受給額が大きいため頭金として目途を立てやすい資金の一つと言えます。

極力、別目的で積み立てた分には手を出さない

家は大きなお金が動くため、すぐ購入しようとはなりにくいですが、場合によってはすぐ買ってしまうケースもありえます。

そのため、購入する云々を除いて、日頃より計画的に積み立て等をしていくとのちのちの自分を助ける事に繋がるわけですね。

その積み立て額を頭金として使っていくわけですが、このような計画をする場合は積み立てる目的を明確にしているものと、そうでないものとに分けて遂行していくとより計画性に緻密さが生まれています。

教育資金用

頭金用

予備費

等、それぞれ目的にあわせて使っていくためには用途ごとに積み立てをしていくことで使いやすさも上がってきます。

もし、目的分けをせずにひとまず貯蓄をまとめてしているという場合であれば、明確に使うお金を除いた残りのお金を使って頭金を活用していくのが良いでしょう。

将来に向けた積み立ては特に注意!

ただ、将来的に必要となる老後資金のために積み立てをしているとなれば、そのお金については極力手を出さないように注意する必要があります。
 
頭金を用意することは大事ですが、それ以上に老後における生活準備資金を用意する事は極めて大事。

将来の資金準備としてiDeCoや新NISA等を活用しているのであれば、引き続きそれらを続けながら余程の事がない限り解約する事なく続ける方が良いでしょう。

特にそれらはインデックス投資と呼ばれますが、20年、30年単位で長期投資を前提に行う事で利益を出しやすくする方法であるため、頭金のために中途解約するのは非常に勿体ないこと。

また、個人年金保険についても途中解約すると元本割れリスク等を伴うことから、こちらも極力手を出さないように将来の定年後生活に向けた資金として用意しておく事が大事ですね。

家を買う予定があるのであれば、両輪で積み立てを用意していくと安心。

それらが相互に補う事がないように(そういう補完性を持たせると、積み立てに対して緩いスタンスを取ってしまいがちになるため)、個別にコツコツ積み立てをしていくことが重要となります。

計画が苦手な場合は天引きシステムを活用!

「なかなか目的別に貯蓄出来ないよ!」

という場合は、例えば今回の住宅ローンの例で言えば、住宅用資金の準備として公立学校の教員には

財形住宅貯蓄

があります。

財形制度の中で、一般財形貯蓄以外にも

・財形年金貯蓄

・財形住宅貯蓄

といった形で、目的用途ごとに財形制度があるため、そのようなものを利用して上手く天引きで備えていくのがいいですね。

目的用途ごとに備えたい場合はぜひ活用してみて下さい。

なお、こちらの記事にもまとめていますのであわせてご覧下さい↓

資産運用の時代に財形貯蓄や積立貯金はありなの?教員はどうすべき?

2022年3月28日

まとめ

今回は頭金の充当について見てきました。

頭金を作るには事前計画が大事ですが、その計画が間に合わない場合であっても日頃の貯蓄を使って充当することも出来るため、身の回りにある制度を上手く使いながら備えて行くと良いですね。

公立教員には財形制度があり、また私学であれば積み立てをするための積立貯金制度も存在します。

それらは、前述した給与からの「天引き」を使ったものですから、仕組みさえ整えれば後は自動で行なってくれます。

住宅購入を検討している場合は、ぜひそれらの制度を活用しながら頭金の用意をしていって下さいね!

↓↓↓↓↓↓下記より詳しく↓↓↓↓↓↓

教員向けの保険についてより詳しく学んでみませんか?