最終更新日時: 2024年6月9日
産休や育休に入ると仕事は休みになりますが、辞めているわけではないため、
健康保険料や年金の支払いなどはどのようになるのか気になりますよね。
今回は、産休等に入った際のそれらの制度についてみていきます。
目次
産休や育休に入ると免除制度がある!
産休中について
結論から言うと、
「健康保険料や年金に対する支払いが免除される」
という事ですね。
このような免除制度は、例えば年金について言えば、大きく、
・法定免除(生活扶助や障害基礎年金等を受けている人)
・申請免除(全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除)
・産前産後期間の免除
があります。
その中の1つという事ですね。
特段の事情がなければ、年金の免除を受けることができないため、
産休中(原則、産前42日間、産後56日間)は特段の事情として考慮されているという事です。
産前産後期間の免除制度とは?
この免除制度は、産休中は健康保険料や年金といった社会保険料の免除が認められ、
実質払っているものとして扱われるため、将来の年金額等への影響もなくなります。
ただ、免除される期間は決まっているので注意する必要があります。
期間について
免除される期間は、
「出産予定日の前月から4ヶ月間<多治妊娠の場合は6ヶ月間>」
になります。
具体的には、
「産前産後休業を開始した日の属する月からその産前産後期間が終了する日の翌日の属する月の前月までの期間」
となります。
申請について
申請については、各学校の事務担当の方が手続きをしてくれるので、
その事務担当の方に手続き書類を提出しましょう。
その他注意点
あくまで、産休中に免除出来るという話ですので、
産前産後期間の原則期間として、出産前42日間のうちに、1日でも働いていれば免除の対象とならないので注意しなければなりません。
育児休業中について
育児休業は、上記の産休と区別して考える必要があります。
産前産後期間が終了した後、引き続き育児のために休業を取得することを育児休業と言います。
ちなみに、育児休業の期間は原則赤ちゃんが生まれて1歳になるまでの期間の事を指します。(例外あり)
今までみてきた話は、産前産後期間中の話であり、この期間のみ免除となるという話でした。
当然、その後も育児休業を取得する場合、収入に不安も出てくるため、その間の健康保険料や年金等の支払いに対しても気になる所です。
育児休業中も免除制度がある!
結論から言うと、
「引き続き、育児休業中も保険料や年金の掛け金の免除を受けることが出来る」
ということです。
期間について
期間についても、
「育児休業を開始した日の属する月から育児休業が終了する日の翌日の属する月の前月までの月」
という決まりがあるので、
育児休業中は基本的に免除可能と言う事が言えます。
育児休業中の事情にも考慮してくれる!
また、近年、保育園等の待機児童の問題もあり、利用を希望するものの、入園が叶わないといった事情も多くあります。
そういった事情がある場合は、育児休業の延長(赤ちゃんが2歳に達するまで)
をした場合、それに合わせて免除の申請を受ける事も出来るため、育児休業を長めにせざるを得ない事情が出てくれば、早めに手続きをしておきましょう!
2回に分けて申請する!
上記のように、産前産後期間中の休みと育児休業とは、同じ休みでも内容が異なるため、
手当金の請求や今回のテーマにあげた免除申請等は、それぞれで申請する必要があります。
つまり、各申請について2回に分けて提出する必要があるため、その点については注意しなければなりません。
ただ、基本的には、各学校の事務担当の方が、
・産前産後期間中の手当金や免除の申請書を提出して下さい。
・育児休業中の手当金や免除の申請書を提出して下さい。
といった、提出に係る連絡を逐一してくれるはずですので、
上記のような流れだけでも頭に入れておけば、事務担当の方とのやり取りも理解した上でスムーズに行う事が出来るでしょう。
育児休業中に第二子の産休に入る場合は?
第一子の育児休業取得中に、めでたく第二子の妊娠が分かり、
引き続き、産休を取得したいといった場合も出てくると思います。
そういった場合は、第二子の産前産後休業を取得するために、第一子の育児休業を短縮する場合は、
「育児休業等に係る掛け金免除の変更申出書」
を先に提出する必要があります。
その後、第一子の育児休業の期間短縮が認められたら、第二子の産前産後休業の取得のための、
「産前産後休業に係る掛け金免除の申出書」
を提出するという流れになります。
このような流れで手続きをする事で、続けて健康保険料や年金に係る掛け金の免除を受ける事が出来ます。
第二子の産休取得を視野に入れる場合は、早めに事務の担当者とやり取りをしておきましょう!
まとめ
今回は、産前産後休業期間中や育児休業中における健康保険料や年金等の掛け金の免除制度についてみていきました。
いずれにしろ、休業中にしっかり申請手続きを行っていれば、
各掛け金についての免除を受けることが出来るので、
育児の合間をぬって、申請書に記入して提出するといった作業は早めにしておきましょう!