最終更新日時: 2024年6月9日
生命保険料控除という言葉を見たり聞いたりする事ってありますよね?
一年に一回必ず目にする機会があります。
それが、
「年末調整」
のとき。
この時に、生命保険料控除というものを利用して出来るだけ払ってきた税金を返してもらえるように、
今回は、この生命保険料控除について具体的にどのような制度なのかについてみていきます。
目次
そもそも控除とはどういうものか?
今回取り上げる生命保険料控除は、 あらゆる控除の中の一つになります。
そもそも控除というのは、 毎月支払う税金の計算の元になる金額を算出する際、
あらゆる立場の人に配慮して税金面の負担を軽くするための方法の 一つと言えます。
例えば、
・医療費用が多くかかっている人には医療費控除
・扶養のある方には扶養控除
・ふるさと納税等をして寄付をしている方には寄付金控除
・保険料を支払っている人には生命保険料控除
などといったように、
様々な控除があり、この控除(差し引く)を行うことで支払う税金が軽減されていきます。
教員で言えば給与所得の計算に使う
教員の所得は給与所得になるわけですが、 この給与所得から様々な控除を差し引いた結果、
「課税所得額」
という金額がでて、 これを基に収入に応じて決められた税率を掛けて所得税を弾き出します。
この課税所得額が少ないほど税金の支払いが少なくなるということなので、先ほど出てきたあらゆる控除を利用して、課税所得額を減らし少しでも所得税の支払いを抑えたい所なんですよね。
その一つに今回とりあげる生命保険料控除があるわけです。
そして、その控除を行う時期というのが年末に提出する年末調整になります。
現在加入中や利用中のもの(今回で言えば生命保険等の保険や、そのほかイデコ、追納した国民年金保険料等)は忘れずに書類等を用意しておくことが重要です。
生命保険料控除とは?
生命保険料控除とは、支払った保険料に応じて、 毎月支払っている所得税をはじめとした税金が軽減されるもののこ とを言います。
保険に入っていれば、 誰でも所得控除の一つとして使えるということですね。
生命保険料控除には、以下であげる3つの種類がありますので、
各種類の保険に加入していれば、 それぞれの控除枠を利用して所得控除の計算を行う事が出来ます。
生命保険料控除には3種類ある!
一般生命保険料控除
一般生命保険料控除は、一般の生命保険に加入する際に支払う、 一定額の保険料に応じて軽減されるものの事です。
保険に加入している多くの方は、 この生命保険料控除を利用することができるということになります 。
介護医療保険料控除
二つ目は介護医療保険料控除というもので、 民間の保険会社等で介護保険や医療保険を契約している人は、
生命保険とは別に、 この控除枠を利用して計算を行う事ができます。
個人年金保険料控除
3つ目は、個人年金保険料控除というものです。
年金の受取人が本人もしくはその配偶者である個人年金保険契約が対象になります。
この個人年金保険というのは、これは公的年金にプラスして、
老後の生活に少しでもゆとりを持たせるために、 年金積立てのような形で加入する個人年金保険料を支払っている人 が控除出来るものになるため、
一般の生命保険とは種類が異なり、別枠での控除となっています。
注意点について
以上、各生命保険料控除をみてきましたが、 これらを計算する場合、以下注意点が二点あり、
・控除額の上限額が設けられている。
・ 平成23年12月31日以前の契約or平成24年1月1日以後の 契約で上限額が変わってくる。
ということです。
以下、所得税を例にケース分けします。
平成23年12月31日以前の契約の場合
平成23年12月31日以前は、 前述した介護医療保険料控除という枠が別途なかったため、
上限額は年間の支払い保険料が10万円超の場合、 控除額が一律5万円までとなっています。
平成24年1月1日以後の契約の場合
平成24年1月1日以降の契約になると、 現在のような3つの種類の控除枠が設けられているため、
上限額は年間支払い保険料が8万円超の場合、 控除額が一律4万円までとなっています。
つまり、契約した当時がいつなのか把握していないと、 保険料控除の計算が出来なくなるので、
この辺りはしっかり確認しておく必要があるということですね。
以下、比較図になります。
10月辺りに払込証明書がくるので大切に保管しておく!
年間の生命保険料控除がいくらなのか? というものをお知らせするものに、
「払込証明書」
というものがあります。
これは、10月から11月にかけて各保険会社が年間で支払ってきた保険料の証明書として送ってくる もので、
これを基に、 私たちは年末調整での生命保険料控除の金額を申請することになり ます。
その頃の通知となると年末までまだ時間があるため、 払込証明書は大切に保管しておく必要があるということですね!
まとめ
今回は、控除という仕組みから生命保険料控除について詳しく見ていきました。
年末調整の際には生命保険料控除の申請が必須になってくるので、上記の概要をしっかり押さえておくと申請の際も分かりやすくなります。
毎月保険料を支払っている方は、 ぜひ生命保険料控除に関する概要を把握して適切に申請出来るようにして下さいね!
以下のメルマガでも詳しくご説明しています↓