最終更新日時: 2024年6月9日
住宅ローンを組むと、国から税金の優遇措置制度を受けることが出来ます。
それが住宅借入金等特別控除と言いますが、どのような制度なのか、
今回は、この制度についてまとめてみたいと思います。
目次
住宅借入金等特別控除制度とは?
住宅借入金等特別控除制度とは、住宅ローンを組んで住宅を新築で購入したり、増改築等をする場合に、
条件を満たすと所得税の減額を受けることが出来る制度の事を言います。
なぜこの制度があるのかと言うと、住宅ローン自体が非常に大きな金額となり、家計への負担も相当なものになるので、
税金面で家計への負担を減らしつつ、住宅の購入を促す狙いがあります。
ただ、一定の条件を満たさないと、住宅ローンを組んだ人誰でも所得税の減額を受けることができるわけではありません。
特例を受ける条件とは?
以下、条件を挙げてみます。
- 新築もしくは取得した住宅の床面積が50㎡以上で、床面積の2分の1以上は自らの居住用であること。
- 新築もしくは取得の日から6ヶ月以内に居住の用に供し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続き居住している。
- 控除を受ける年の合計所得が3,000万円以下であること。
- 借入金の返済方法が10年以上にわたる分割方法であること。
- 配偶者等による贈与取得ではないこと。
- 居住の用に供する年とその前後2年の5年間のうちに、居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税特例による適用を受けていないこと。
が挙げられます。
以上の適用条件を満たさないと、住宅ローンの特別控除を受けることが出来ません。
実際にどの程度の減額になる?
実際にこの特例の適用を受けると、どの程度の減額になるんでしょうか?
この特例の計算方法についてみると、
「毎年の住宅ローン年末残高×1%分」
となるので(2016年現在)
例えば、
2018年の住宅ローンの年末残高が3,000万円のとき、
3,000万円×1%=30万円
となります。
また、1年間の最大控除額が決められており、
「40万円」
となっているので、それ以上の金額は控除できないことになります。
10年間であれば、
「400万円」
の還付金を受けることができるということになりますね。
確定申告がいる?
確定申告については、本適用を受ける
「初年度」
のみ必要となります。
二年目以降は、年末調整のみで済むことになるので、初年度のみ注意してもらえれば、次年度以降は簡単に済みます。
確定申告時期について
確定申告の時期については、毎年2月15日頃から、約1ヶ月間となります。
ですので、忘れないように申告しておきましょう!
確定申告方法
申告方法は、お住いの地域を管轄する
「税務署」
がメインになります。
ただ、近年では、
「e-tax」
のように、インターネットによる確定申告もしやすくなっていますので、
時間が取れない方は、国税庁のHPから申告すれば、わざわざ出向かなくても済みます。
また、地域によっては、税務署以外にも、まとめて確定申告を受け付ける場所を設けているので、
お住いの地域で一度確認してみて下さい!
必要書類について
特別控除の適用を受けるためには、確定申告において申請する必要があります。
ただ、会社員であれば、特例を受ける初年度に確定申告をしておけば、次年度以降、
年末調整によって適用を受けることができます。
以下、確定申告において必要な添付書類を挙げます。
- 住民票の写し
- 売買契約書や建築工事請負契約書等の契約書の写し
- 本人確認書類(マイナンバーカードが無く、通知カードであればプラスで免許証等の書類が必要)
- 建物の謄本
- 住宅ローンの年末残高証明書
- 源泉徴収票
- 確定申告書(税務署やHPから入手)
7.住宅借入金等特別控除の計算明細書(税務署やHPから入手)
上記の書類が揃っていれば、手続きがスムーズにいきますので、
家を取得した直後には、上記書類を大切に保管しておく必要があると言えますね。
また、住宅ローンの年末残高証明書については、基本的に銀行から毎年郵送で送られてきますが、
もし、郵送で来ないようであれば、銀行の住宅ローン窓口に行かれて、証明書の発行手続きを依頼すれば発行してくれます。
公立学校共済組合の住宅ローン残高証明書は共済組合に!
公立学校共済組合で住宅ローンを組んでいる場合は、
公立学校共済組合において残高証明書の発行手続きが出来ますので、
交付申請書等もそれぞれの支部のHPでダウンロードして提出すれば発行してくれます。
基本的には、銀行と同じように郵送等で交付されると思われますが、
万が一手元になかなか来ない場合は一度確認する必要があります。
年末残高証明書は申請に必ず必要ですので、
申告時期が近づいてきたら、スムーズに手続きが出来るように注意してみてください!
まとめ
今回は、住宅借入金等特別控除制度についてみていきました。
初年度に確定申告による手続きを済ませておけば、
次年度以降は会社に必要書類を出せばわざわざ確定申告に行く必要はないので、より簡単に申請できます。
せっかく税金が返ってくる制度ですから、
住宅を購入して条件に該当するうちは積極的に申請するようにしましょう!
その他節税対策については、下記の保険メルマガでもお話ししていますので、
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