最終更新日時: 2024年6月9日
ジュニアNISAはご存知ですか??
スタートして間もないですが、ジュニアNISAの目的は、将来への子どもたちの資産形成にあります。
しかし、実はほかの効用として期待出来そうなこともあるのです。
今回はジュニアNISAの概要とその効用についてみていきたいと思います!
目次
NISAについて復習
NISAは、2014年からスタートして、今年で4年目になります。
日本語に直すと、「少額非課税投資制度」となり、趣旨は運用益が出た分を一定額非課税にすることで、
少しでも家計の資産形成において、資産運用という手法を使ってもらうために政府が提示した制度です。
日本では、個人の金融資産が居眠り状態なので、少しでも国民にお金を動かしてもらって、経済を活性化させたい思惑があるのです。
ですが、投資をしたことのない人には、いまいちこれのうまみが分かりづらいんですよね。
まず、基本的に、
「資産運用で出た利益部分には必ず税金がかかる」
という事を抑えておく必要があります。
収入による所得税と一緒という事ですね。
そのため、
「一定額一定期間という条件ではあるけど、この利益部分が非課税になるんですよ。
だから、運用して出た際の利益を今以上に受け取ることができます。
期限が過ぎない今のうちに資産運用してね!」
という理由で促しているのです。
この場合、例えばNISA制度がないと、配当益もしくは譲渡益に対して一律20%かかってきます。
例えば、30万円の利益が出たとすれば、6万円分を税金で取られる事になりますよね。
これを考えると、この制度でかなりうまみ分をもらえることが分かるでしょう。
制度の具体的内容としては、
○20歳以上の日本国内居住者
○非課税期間5年間
○非課税投資枠が上限年120万円まで
となっており、この条件で良ければ、NISA口座の開設を近くの金融機関で行うことができます。
興味がある方は、近くの銀行や証券会社に行くと丁寧に教えてもらえますので、ぜひ検討してみて下さい。
ジュニアNISAについて
一般的なNISAが普及しつつある中、最近になって、子どもでも投資ができるようにと、「ジュニアNISA」なるものがスタートしました。
ん?そもそも子どもが投資できるの?と思われる方もいるかもしれません。
もちろん、子どもは出資するようなお金はありませんから、親権者が代理として契約を結び、口座を開設させてスタートします。
NISAとどう違う?
NISAと違う最大のポイントは、1年間の非課税金額にあります。
一般的なNISAは、上記で説明した年120万円までの投資金額が非課税投資枠ですが、
ジュニアNISAの場合は、年間80万円までと、40万円ほど低い金額で設定されてます。
非課税期間などは共通しているので、特に異なる注意点はないのですが、1つだけ共通した注意点があります。
それは、この制度が
「2023年までで終了する」
ということです。
期限が決まっていますが、その年までに口座を作れば、5年間という非課税期間が制度終了後になっても、継続して利用することが出来ます。
どういう効果が期待出来る?3つのポイントがある!
ジュニアNISAによる私たちへのメリットは大きく3つあります。
将来の子どもの資産形成
1点目は前述させて頂いた、将来への子どもの資産形成の手段になるという事です。
今まで、子どもの資産形成については、基本的に貯蓄や学資保険といった手段がメインでした。
これにジュニアNISAが加わる事で選択肢が増え、増やしながら積み立てる事が出来るようになりました。
相続対策になる
2点目は、相続対策になるという点です。
例えば、おばあちゃん・おじいちゃんが800万円の預金を持っており、2人の孫に80万円ずつを5年間に分けて渡し、
それをジュニアNISA口座に入れる事で、贈与税の非課税対策に役立てる事が出来ます。
贈与税は、基本的に年間110万円までの贈与にはかかりません。
毎年小分けにしても800万円だと7年はかかってしまいますので、相続対策がしやすい制度と言えます。
資産運用の勉強になる
3点目は、この制度を通じてお金を使った投資の勉強をすることが出来るということです。
親がジュニアNISA口座を作ってあげることで、将来、子どもが成年になった時にまだ運用期間中であれば、
一般のNISA口座に引き継がれ、投資をする機会を自然と設けることが出来ます。
子どもたちは、その口座を引き継ぐ事で、自分で資産管理を行い、投資に関する教育機会を得ることが出来るということです。
そして、小さい頃から子どもと積立てに関して話し合ったり、
「資産を増やすためにはどのようにすれば良いか?」
について、頭を使う機会を与えてあげることで、金融リテラシー、いわゆるお金を扱う力をつけさせる事が出来ます。
そのような貴重な機会にもなるので、子どもには、将来お金に困らない人生を送ってほしいという思いがあれば、ジュニアNISAはおすすめの投資方法と言えます。
ジュニアNISAのデメリットにも注意!
ただし、もちろんデメリットもあり、現状、一度口座を開設すると金融機関の変更が出来ないという事です。
例えば、近くの銀行で開設したけど、引越ししたことで、利用する銀行が変わると不便になる可能性があります。
その場合は一旦廃止してから新規で作るという手間がかかってしまいます。
また、18歳になるまでは、災害などよほどの事情がない限り、基本的に引き出しは出来ないです。
仮に途中で引き出すとなると、課税対象になってしまい、税金を取られてしまいます。
これは学資保険と同じように中途解約を目的とするものではないので、
子どもの将来のために長い目でしっかり増やしながら積み立てるという趣旨に反しないように、払い出しには注意が必要になります。
まとめ
ジュニアNISAについてみていきまきましたが、これを考える上ではメリット・デメリットをしっかり考えて行う必要があります。
メリットの方が多い場合は、期限が決まっている制度でもあるため、ぜひ前向きに検討していただきたい投資方法です。
親だけでなく、子どもたちもお金の使い方が学べるよい機会でもありますので、
普段なかなかお金の教育が子ども達に行き届いてないなと感じましたら、この制度を使って投資教育の環境を提供してあげてみてください。