最終更新日時: 2024年6月9日
日常的に車に乗ることが多い人は、自動車保険に必ず入りますが、
自転車を日常的に通勤・通学で使う人は、最近よく目にするようになった
「自転車保険」
というものに加入しているでしょうか?
この保険は、まだそこまで浸透してないかもしれませんが、
企業によっては通勤時に加入を義務付けていたり、自治体によっても加入義務付けをしている場合があります。
自転車保険はなぜ必要的になってきたのでしょうか?
教職員共済の商品の中にも、自転車保険に対応出来るものがあります。
自転車保険の背景や対策について見ていきたいと思います。
目次
自転車保険が増えた背景と内容
なぜ加入者が増えた?
以前に比べて自転車保険の必要性が増加しています。
自転車に保険をかけるという考え方は何か違和感をおぼえるかもしれませんが、
実際に損害保険会社は積極的に自転車保険を販売しています。
増えた背景は、2015年に道路交通法の改正が行われて、自転車・自動車の規制が厳しくなり、
その危険性も同時に見直されたことで、自転車保険の必要性を感じて加入者が増えたということです。
自転車講習を受けないように!
ちなみに、自転車の場合、3年間の内に危険運転で2回以上摘発されると、
自動車講習と同じ、「自転車講習」を受けなければならなくなりました。
自動車運転での講習ならまだしも、自転車講習は一昔前では考えられないものです。
それぐらい、事故リスクに備える必要があり、自転車運転での危機管理がより要求されている時代であると言えます。
自転車に乗る方は、そのあたりも注意して乗らなければなりません。
また、自転車による事故が発生した場合、被害者側からの損害賠償請求が大きくなり、
保険をかけていないと、とても払えないような金額を請求されているという事案が多くなっているということもあります。
基本的に自転車保険の対象は、被害者・加害者両方になった時に適用され、
実際の事案においても対自動車事故による被害者になる割合が多く占めています。
加害者側になった時に、被害者側から高額請求されるというリスクに備える必要性が、実はとても高いということに注意しなければなりません。
自転車保険の義務化をしている自治体のチェックを!
自転車保険に加入しようという流れはとてもいい傾向だと思います。
自治体ごとに、自転車に乗る際には自転車保険の加入義務付けを行っている自治体もありますので、
乗る前にしっかり確認をしておいて下さいね。
自転車保険の掛け金や内容って?
自転車保険の掛け金はとても安いです。保険会社のHPやコンビニでも加入ができ、月額300~500円程度なので入りやすい保険と言えるでしょう。
自転車の補償内容については以下の通りです。
①自転車に乗っているときのケガ、または相手から自転車でケガをさせられたときの補償(自損・被害者側)
②自転車で相手・モノに対して損害を与えたときの補償(加害者側)
と、主に上記二つが補償内容となっており、被害者側・加害者側両方の立場への適用となっています。
専門用語で、①は傷害補償と言い、②が個人賠償責任補償と言います。
自転車保険に加入すべきか否か?
「個人賠償責任補償」特約を付けている人
自転車用の保険として今まで見てきましたが、
日常生活の間で起こりうるトラブルに対しては「個人賠償責任保険」として各種保険に「特約」として付帯させることができます。
日常的なトラブルは、例えばマンションの水漏れや、家で飼っている犬が他人にケガをさせたりなど、
非常に広範囲なものであるため、付帯として入るのが一般的になっています。
ですので、普段身近に入っている火災保険や自動車保険の特約として、
日常的トラブルに備えるための
「個人賠償責任補償」
という特約を付けている人は、自転車向けの専用保険に入る必要性はそこまで高くないと言えます。
「個人賠償責任補償」特約、かつ医療保険にも加入している人
また、「個人賠償責任補償」特約を付けていて、
しかも医療保険に別で加入している人も、入らなくてもよいといえます。
自転車保険の内容で上記①をみていただきたいのですが、こちらの補償はケガや入院に備える補償として自転車保険に付いています。
そうすると、医療保険に加入している人は補償内容が被ってしまい、
しかも医療保険よりも範囲がせまいので、保険料を無駄に支払うリスクが出てきます。
家族の誰かが「家族型」で「個人賠償責任補償」特約を付けている人
個人賠償責任補償は、個人型や夫婦型、家族型といった契約形態のタイプがさまざまあります。
家族の誰かが「家族型」として入っている人は、すでに自分も補償対象に加わっていることになるため、入る必要性が高くないということになります。
ただし、あくまで「特約」という位置づけですので、補償範囲や金額なども限られてきます。
補償を拡大させたいということであれば、特約をやめて、自転車向けの保険に加入しなおすという選択も良いですね。
自転車保険に加入した方が良い人
反対に、加入を前向きに検討した方がいい人というのは、
上記と逆で「個人賠償責任補償」や「医療保険」にそもそも入っていない世帯、お子さんがよく自転車に乗って遊んだり通学したりする世帯です。
自分の子どもが自転車に乗ってケガをするだけであれば費用はそこまで大きくならないと思いますが、
自転車に乗って他人にケガを負わせたり、万一相手が亡くなるというような大きな事故を起こしてしまっては大変です。
特に、自転車に乗りたての子どもは運転技術が心配ですので、
注意深く見守らないと他人を巻き添えにした事故は取り返しがつかなくなります。
乗ると決めた段階で早めに加入の検討を進めるようにしておきたいところです。
もちろん、いままでに挙げた「個人賠償責任補償」の特約有無をしっかり確認してからになります。
教職員共済であれば総合共済や交通災害共済等で!
教職員共済の中で加入を考えるとすれば、総合共済や交通災害共済(レスキュースリー)等での備えが良いでしょう。
両方とも、個人賠償責任責任補償がついていますので、こちらで対応することができます。
まとめ
自転車保険は正式な名称ではなく、メディアなどがわかりやすいように報道していることもあり、
その名が広がっていますが、厳密に見ると、「自転車向けの保険」と言えそうです。
それは、今まで説明させて頂いた「個人賠償責任保険」という形で補償をカバーすることができるため、
まず、自転車保険に加入すべきか検討する判断材料として、この保険特約の確認をしてみてください。
任意で加入している自動車保険や火災保険などに付帯としてチェックしているのであれば、ある程度カバーできている状況となります。
それでも、自転車向けの専用保険はやはり範囲や金額の補償も大きいので、
頻繁に乗る人や通勤・通学で利用される方は、ぜひ特約をはずして再加入するぐらい前向きに検討して頂きたい保険であると言えます。