こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの山下です。
日々仕事や育児、介護などに追われていると、家のこと、特に家計管理にまで気が回らなくなるのはごく自然なことです。
特に教員であればなおのことですね。
なぜ忙しいと家計管理がおろそかになってしまうのか、その理由は主に3つ考えられます。
1.脳のリソース不足
人間の脳は、一度に処理できる情報量に限界があります。仕事で複雑な問題解決をしたり、育児で常に気を配ったりと、日中の活動で脳のリソースは大きく消費されます。帰宅後にはすでに疲労困憊で、家計簿をつける、来月の予算を立てる、といった思考力を要する作業を始めるエネルギーが残っていません。
2.目の前のタスクに追われる
忙しい日々では、「今日の夕食は何にしよう」「子どもの宿題をみなくちゃ」「明日のプレゼン資料を完成させなくちゃ」といった、すぐに対応しなければならないタスクが次々と発生します。家計管理のような「今すぐやらなくても問題が起きない」タスクは、どうしても後回しにされがちです。
3.家計管理の「見えない成果」
仕事ではプロジェクトの成功、育児では子どもの成長といったように、目に見える成果や喜びを感じることができます。一方で、家計管理は地道な作業の積み重ねであり、節約の成果がすぐには実感しにくいものです。そのため、多忙な日々の中でモチベーションを保つのが難しくなってしまうのです。
以上、あげてきましたが、これらの要因を念頭に、どのように家計管理に対するアプローチをしていくべきなのかについて、下記それぞれ改善策を踏まえながら見ていきます。
目次
1.家計簿をつけ続けることへの挫折
家計簿は家計管理の基本ですが、レシートをこまめに集めたり、毎日入力したりするのは非常に手間がかかります。忙しい人にとって、この作業は大きな負担となり、三日坊主で終わってしまうことが少なくありません。
改善策について
✓レシート撮影アプリの活用:レシートをスマホで撮影するだけで自動でデータ化してくれるアプリを使えば、入力の手間が大幅に削減できます。
✓カードや電子マネーへの集約:現金での支払いを減らし、クレジットカードや交通系ICカード、QRコード決済に集約することで、利用履歴が自動的に記録され、家計簿アプリと連携すればほとんど入力不要になります。
✓完璧主義をやめる:毎日完璧につけようとせず、週末にまとめて記入するなど、無理のないペースで続けることが大切です。
2.固定費の見直しを後回しにする
家計管理と聞くと、食費や日用品代といった変動費の節約を思い浮かべがちです。しかし、変動費の節約は地道な努力が必要な上、効果も限定的です。一方で、家賃、通信費、保険料といった固定費は一度見直せば、その後は何もせずとも節約効果が持続します。
改善策について
✓通信費の見直し:格安SIMや格安プランに乗り換えるだけで、毎月数千円の節約につながることがあります。
✓保険の見直し:ライフスタイルや家族構成の変化に合わせて、不要な特約を外したり、より割安な保険に乗り換えたりすることも検討。
✓サブスクリプションサービスの整理: 契約している動画配信サービスや音楽配信サービス、ジムの会員権などを定期的に見直し、使っていないものは解約を。
3.無計画な支出で「何に使ったかわからない」状態になる
忙しい日々の中では、「疲れたから外食しよう」「ストレス解消にネットショッピングでポチッと」といった、その場の感情に任せた支出が増えがちです。
また、スーパーで買い物をするときも、時間がないためセール品をしっかりチェックする余裕がなく、無計画にカゴに入れてしまうこともあります。
改善策について
✓予算の上限を決める:「今月は外食費に〇円まで」といったように、項目ごとにざっくりと予算の上限を決めておく。
✓1週間の献立を立ててから買い物に行く 献立を決めてから買い物リストを作成することで、無駄な買い物を防ぐことができます。
✓デビットカードやプリペイドカードの活用:口座に入っているお金以上は使えないデビットカードや、あらかじめチャージした金額しか使えないプリペイドカードを使えば、使いすぎを防止できます。
4.夫婦間での家計情報の共有不足
共働き世帯では、お互いの収入や支出を把握しておらず、「いつの間にか貯金が減っていた」という事態に陥ることがあります。
また、「夫は節約しているのに妻は散財している」等のすれ違いから、夫婦喧嘩の原因になることも少なくありません。
改善策について
✓定期的に家計会議を開く: 1ヶ月に1回、夫婦で家計簿を確認し、お互いの収入と支出を共有する時間を作りましょう。
✓家計簿アプリや共有シートの活用: 夫婦で同じ家計簿アプリを使ったり、スプレッドシートなどで家計情報を共有したりすることで、お互いの状況が可視化されます。
✓役割分担を決める: 「夫が固定費の見直し担当」「妻が食費の管理担当」といったように、役割分担をすることで、一人に負担が集中するのを防げます。
5.貯金の目的が不明確
「なんとなく貯金しなきゃ」と思っていても、具体的な目標がないとモチベーションが続きません。忙しい毎日の中で、漠然とした貯金に意識を向けるのは難しいことです。
改善策について
✓貯金の目的を明確にする:「5年後に子どもの教育資金として〇〇万円貯める」「10年後に頭金として〇〇万円貯めてマイホームを購入する」といったように、具体的な目的を決めておく。
✓目標額と期間を設定する:目的が決まったら、「毎月〇万円貯金する」といった具体的な目標額と期間を設定することで、貯金への意識が高まります。
✓目的別の口座を作る: 複数の銀行口座を活用し、「教育資金用」「旅行用」といったように目的別に貯金することで、お金が混ざるのを防ぎ、目標達成へのモチベーションを維持しやすくなります。
忙しくても続けられる家計管理のコツ
家計管理は、特別なことではありません。日々の生活をより豊かにするための手段です。忙しい日々の中で、無理なく家計管理を続けるためには、以下の3つのコツを意識してみてください。
✓家計管理を「仕組み化」する:頑張って手作業で家計簿をつけるのではなく、自動化できる部分は徹底的に自動化しましょう。クレジットカードや電子マネーの活用、家計簿アプリとの連携などが有効です。
✓「固定費」から見直す:時間のない忙しい人こそ、一度見直せば永続的な効果が得られる固定費から手をつけましょう。
✓「完璧」を目指さない:完璧に家計管理をしようとすると、かえって挫折しやすくなります。まずはできることから始め、少しずつ改善していくことが大切です。
まとめ
以上、改善策を含め見てきましたが、忙しい毎日だからこそ、家計管理の「仕組み」を整えることで、将来への不安を軽減し、心にゆとりをもたらすことができます。
一気にあれこれすると頭がパンクしてしまうため、まずは、家計簿アプリをダウンロードする等、身の回りの出来ることから始めてみましょう。








