最終更新日時: 2024年6月9日
保険を契約をする際は、消費者側の保護に立った制度として、
「クーリング・オフ制度」
というものがあります。
保険契約をした後に、一定期間であれば取り消しをすることが出来る制度になり、この制度を理解しておくと、
契約を取り消したい場面に遭遇した際に役立ちます。
今回は、このクーリングオフ制度について見ていきます。
目次
クーリング・オフ制度について
クーリング・オフ制度というのは、
「一度契約をした後に、一定の要件を満たせば契約者側から申し込みの撤回、あるいは契約の解除をすることができる制度」
のことを言います。
これは、一度契約をした場合でも、その後やっぱり再考したいという契約者側の意図を保護するために設けられた制度で、一定期間内であれば申し込み自体の撤回を申し出ることが出来ます。
今回は保険契約について取り上げますが、もちろん保険だけでなく、その他の契約についてもクーリング・オフ制度の利用は出来ます。
クーリング・オフの期間について
その一定期間についてですが、基本的に、
「契約申込日あるいは、クーリング・オフについて記載された書面を受け取った日のいずれか遅い日から8日以内(保険会社によってはそれ以上の期間を設けている場合もあります)」
と決められています。
この期間を過ぎるとクーリング・オフ制度を利用することが出来なくなるので、再考する猶予は1週間程度であるということが言えますね。
クーリング・オフの手続きについて
いざ、クーリング・オフ制度を利用するといった場合の手続きですが、これは、
「保険会社への書面による提出(郵送等)」
を行う必要があります。
クーリング・オフの使用が想定される場面について
クーリング・オフ制度を活用するケースって多いの?と疑問に思うかもしませんが、保険契約を始めとした金融商品については、自らした契約を取り消すということより、
家族の誰かが相談もなく契約をしてしまったりした場合などが、今回取り上げるクーリング・オフ制度を活用し申込みを撤回するというケースとしてままあります。
保険契約等の大事な事項については、家族で話し合って加入をしたいものですよね。
月々の保険料も発生することから、家族の誰かが勝手にした契約を取り消したいという意向は確かにあります。
クーリング・オフが出来ない場合とは?
次に、クーリング・オフ制度を利用出来ない場合について見ていきます。
この制度を利用出来ない場合というのは、
・契約にあたって医師の診査を受けたとき
・保険を契約してから1年以内のもの
・自賠責保険など、保険に加入する義務のあるもの
・法人契約のもの
・既に契約しているものに特約を付加したもの
・保険の契約を更新した場合
等があげられます。
上記のケースに該当した場合は、契約をした後にクーリング・オフ制度を使うことが出来ないため注意する必要があります。
なお、保険会社によって取り扱いが異なることから、上記のケース全てが必ずクーリング・オフ制度を利用できないというわけでないため、必ず保険会社が提供する約款等を確認してください。
上記であげたケースのうち、二つ目の保険契約に内容については注意が必要なため、下記よりご説明しますね。
教員の保険では共済保険に注意!
教員に関わる保険の多くは共済保険になりますが、例えば共済保険の商品の中には、保険契約が1年以内というものもあり、クーリング・オフ制度の対象外になる場合があります。
つまり、契約を1年超とすることができず、毎年自動で更新するような契約内容になる商品については、契約後、クーリング・オフ制度を利用することが出来ないんですね。
上記の利用できないケースの1つである、保険を契約してから1年以内のものというものについては特に注意しておきましょう!
教職員共済の車両共済など
例えば、教職員共済の車両共済については、保険の契約期間が1年であるため、クーリング・オフ制度の対象外契約となります。
1年を超えた契約ができないため、その他の保険契約前についても、クーリング・オフ制度の対象になるかどうかという点をチェックしておくと安心ということが言えますね。
まとめ
今回は、契約後でも申し込みの撤回等ができるクーリング・オフ制度について見ていきました。
この制度を理解しておけば、万が一契約をについて再考したいというケースが発生した場合にも、慌てることなく対処することが出来ます。
また、クーリング・オフ制度を利用できないケースというのもあるため、契約時に、今から行う保険契約はクーリング・オフ制度の対象なのかそうでないのかという点もあわせて押さえておくと、なお良いでしょう。
文中でもお伝えしました、クーリング・オフ制度については、保険契約ではなくその他の契約においても適用ができるため、この記事をきっかけにぜひ押さえておいて下さいね!
今後のためにも、これから契約するものについては、事前にぜひ確認しておきましょう!