最終更新日時: 2024年6月9日
高齢化社会がますます進む現代において、見過ごす事が出来ない一つとして介護事情があります。
その介護事情に対して、私たちが40歳を超えてから、必ず加入することになる公的介護保険制度というものがあります。
そこには、
「高齢者をみんなで支え合う」
という理念がありますが、40歳という働き盛りからの加入義務という事もあり、詳しく事情が知れ渡ってない事も多いです。
今回は、その公的介護保険制度について詳しくみていきたいと思います!
公的介護保険制度とは?
公的介護保険制度は、今後の高齢化社会に備えて、社会全体で高齢者を支え合う目的で、2000年に創設された40歳以上の方の介護保険加入を義務付ける制度の事です。
この制度により、万が一介護を受けるような状況になっても、自己負担額を1割で抑えて介護保険サービスを受けることが出来るようになりました。
具体的には、65歳以上を第1号被保険者、40〜64歳までを第2号被保険者と区分されて、第1号であれば、介護に関わる全ての保障を受けることができます。
第2号については、特定疾病による介護に限り、保障を受けることができます。
かなり限定的ですので、介護保険利用については、65歳以上の高齢者に向けた制度がメインとなっています。
公的介護保険を利用するためには?
公的介護保険を利用するためには、要支援もしくは要介護認定を受ける必要があります。
具体的には、役所の窓口に相談に行き、後日、役所から調査員の方が身体の状態をチェックしに家まで来て、調査を行います。
それと、主治医の意見書も合わせて確認した後に、最終的な介護状態を判定します。
段階は7つに分かれているので、段階が重いほど、公的介護サービスの利用上限額も上がっていき、より手厚い保障を受けることができます。
公的介護サービスの内容とは?
上で示したように、介護状態が重いほど、公的介護サービスの内容も手厚くなるように、上限額も上がります。
介護サービスも様々分かれており、家で受ける居宅介護サービスと、老人ホームで受ける施設サービス、要支援者が受ける介護予防サービスなどがあります。
要介護認定を受けると、介護度合いを上がるので、居宅介護サービスや施設サービスなどで、ホームヘルパーさんなどが身の回りの世話を中心にしてくれます。
介護段階が弱い要支援認定の場合は、介護より手前の、
「介護予防サービス」
という予防中心のサービスを受けます。
具体的には、家に作業療法士さんがきてリハビリをするなど、介護予防の目的が強いサービスを受ける形になります。
ですので、要介護認定ほどの介護サービスを受けることが出来ないことから、より認定調査というのは重要性が高いと言えます。
民間の介護保険は入るべき?
公的介護保険の他に、民間の保険会社が販売している介護保険もあります。
公的介護保険では補いきれない面に対して、民間の介護保険を利用するようなイメージだと思いますが、加入した方が良いのか悩むのが正直な所です。
というのも、公的介護保険の自己負担額は1割程度ですし、自己負担額が定められた上限額を超えるようであれば、超過分を申請して、
「高額介護サービス費」
として、払い戻しを受けることができる措置もあります。
制度自体が充実している事もあり、ますます民間の介護保険が必要ないように思えますが、実は、公的介護保険でも補えない点がいくつかあります。
例えば、「介護施設での生活費」や「施設に通うまでの交通費」「住宅改修費」と言ったように、普段から出て行くと予想される場面で、公的介護保険による保険ではカバーできないです。
「住宅改修費」とは、いわゆるバリアフリー化のことですね。
生命保険文化センターの調査によると、月平均の介護にかかる費用は、約80,000円という結果がでています。
なかなか多いですよね。。
このように、公的介護保険だけではどうしても適用出来ないケースが出てきます。
そう考えると、民間の介護保険に入っておくことで、ある程度の介護リスクに対する備えはできます。
もし、加入する場合は、年金型もしくは一時金型と、受け取り方法が選べます。
このような事も踏まえて、自らの置かれている環境に対応しながら、必要性を感じた場合に加入・検討してもらえればと思います。
まとめ
今回は、公的介護保険制度についてみていきました。
自己負担額は低いですが、今後の高齢化社会に備える上でも、民間の介護保険も一緒に検討しながら、早めに考えてもらえればと思います。
それほど、日本の介護事情は非常に厳い状況にあり、どこも特別養護老人ホームはいっぱいいっぱいです。
それほど、介護需要が大きいという裏返しでもありますので、そのあたりの対策は、早め早めにして下さい!